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「雨」と聞いて、みなさんが思い浮かべるのは、どのような雨でしょうか?
雷をともなう夏の激しい「夕立」、音も立てずしっとり降る「霧雨」などなど。呼び名は一説には400語超あるともいわれています。

【白雨】 明るい空から降る雨をさす場合と、夕立などの激しい雨をさす場合があります。
後者の場合、激しい雨によって景色が白くなって見えるさまから「白雨」と呼ばれたようですね。

【黒雨】 空が暗くなってしまうほどの強い雨を指します。

【五月雨】 旧暦のことなので、五月(5月)と書きながら、実は現在の梅雨にあたる雨。物事を小出しに連続的に出してくる様を表すとき「五月雨式に」などと使われたりすることがありますね。

【飛雨】 強い風に舞いながら激しく降る雨を指します。嵐にともなって横殴りに振る大雨はすごい迫力ですよね。

【翠雨】 木々の青葉に降る雨で、「翠」はこの場合緑色を意味しているため、「緑雨」ともいいます。
「翠」はもともと鳥のカワセミ(緑色の羽が鮮やか)の雌を、また「翡」は雄のことをさし、それらがセットになった「翡翠」という言葉は、グリーンが美しい宝石の一種の名称としても有名です。
「翠雨」には「美しい黒髪に降る雨」を表す場合もあるようで、この場合、黒々としたツヤのある美しい髪を「緑の黒髪」と表現することが関係しているようです。

雨ひとつでもこれだけの名前が存在するのですね。名前の由来を知ると雨の違いに気付いたり、毎日が少し楽しくなるかも知れませんね。